セキュリティ
あなたの声はどこへ行くのか:何がデバイスで処理され、何がクラウドで処理されるのか
June 12, 2026 · 1 分読了
商談や交渉のためのAIアシスタントを選ぶ際、最も重要な問いは「どれだけ賢いか」ではなく、「自分の音声データがどこへ送られるのか」ということです。医師、弁護士、金融専門家、そして交渉のプロフェッショナルにとって、これは単なる利便性の問題ではなく、法律と信用の問題です。医師や弁護士の守秘義務、コーポレート・コンプライアンス、そして機密性の高い取引に関わるからです。
だからこそ、SpotMaxにおけるデータ処理の仕組みについて、マーケティング的な綺麗事抜きで、ありのままをお伝えします。
デバイス上で実行されること
音声認識とダイアライゼーション(話者分離)は、ユーザーのコンピュータ上でローカルに動作します。これらは完全にデバイス上で完結させることができ、その場合、音声データがマシンから外に出ることは一切ありません。これは設定画面のチェックボックスをオンにするようなものではなく、製品のデフォルトの設計そのものです。
クラウドに送信される可能性のあるデータ(ユーザーの選択によるもののみ)
一部の機能はクラウドで動作させることができます。具体的には、発言の翻訳や、スペックの低いハードウェアでローカルモデルの品質が不足する場合のオプションとしてのクラウド処理モードです。デバイスから送信される可能性があるのはこれだけであり、それを有効にするかどうかはユーザー自身が決定します。有効にしたくなければそのままでよく、その場合、処理パイプラインはすべてマシン内に留まります。
私たちがこれを率直に説明するのは、「すべてがローカル」であることと、「ユーザーの選択によって一部がクラウドに送られる」ことの間には決定的な違いがあり、これらをごまかすのは不誠実だと考えるからです。
一元化されたデータベースがない=バックドアがない
ここに決定的な違いがあります。通話用のクラウドサービスは、すべてのユーザーの会話を一つのデータセンターに集約します。これはプロバイダーにとっては便利ですが、同時に最大の脆弱性でもあります。会話の一元化されたデータベースは、単一障害点(SPOF)であると同時に、格好の「バックドア」になってしまうのです。
たった一度の情報漏洩、規制当局からの1回の開示要求、あるいは1人の従業員の不正アクセスによって、あなたの通話だけでなく、すべてのデータが一挙に流出することになります。あらゆるシステムにおいて最大のバックドアとは、コードに仕込まれた巧妙な罠ではなく、全員のデータがまとめて保管されている場所が存在すること自体なのです。
SpotMaxにはそのような場所は存在しません。私たちは皆様の会話を共通のデータベースに収集していません。そのため、令状一枚で差し押さえられることも、大量流出することも、誰かに鍵を渡すことも不可能です。ここでのプライバシーは、プライバシーポリシーに書かれた約束事ではなく、アーキテクチャ(設計)そのものの結果なのです。
私たちが「行わない」こと
私たちはユーザーを追跡(トラッキング)したりプロファイリングしたりせず、データを販売することも、皆様の会話を使ってモデルを学習させることもありません。「製品向上のため」と称した、実質的なデータ収集を意味するバックグラウンド分析も一切行いません。
私たちが目指す方向性
サーバーを一切介さず、デバイス上だけで音声認識、翻訳、ヒント表示を行う完全ローカルなパイプラインの実現。これは私たちの目標であり、開発の方向性であって、現在の完成形ではありません。まさにこのために、私たちはローカルモデルに投資し、その改善に資金を提供しています。一般的なハードウェアでモデルがより良く動作するようになればなるほど、クラウドにアクセスする必要性はなくなっていくからです。
なぜ今、これが重要なのか
現在普及しているほぼすべての通話用AIサービスは、録音データを自社のクラウドに送信し、そこに保存しています。これは私たちの理念とは真逆のアプローチです。あなたの商談データは他社のインフラの一部となり、その安全性をデータを収集した相手に委ねることになります。SpotMaxはこれとは逆の思想で構築されています。機密性の高い会話は、それが行われた場所、つまり「あなたの手元」に留まるべきなのです。